スピン・ドクター
少数の支配者や資本家が宣伝活動や世論誘導によって、『いかに大衆を洗脳していくか』、『いかに強制ではなく主体的に判断、評価したと思わせるか』、など生々しい事例が紹介されています。
スピンとは、パブリック・リレーションズ(PR)において、特定の人に有利になるような、非常に偏った事件や事態の描写を意味する、通常皮肉のこもった言葉である。
スピンのテクニックには、以下のようなものがある。
- 恣意的な引用、チェリー・ピッキング (自分の見解を支持する証拠を選択的に提示すること) 事実の選択的な援用
- 対立相手のアイディアをいち早く入手して、相手が発表する前に自分のアイディアとして発表
- 間接的な否定 (論理的には否定していないが、印象としては否定的な印象を与えるような発言のこと)
- 立証されていない事実を前提とする論法
- 婉曲表現による論点のすり替えや強調
スピンの実践に熟練した者のことを、スピン・ドクター(spin doctor)と呼ぶことがある(もっとも、それは作家を「御用評論家」と呼ぶようなものだから、冗談でないかぎり、面と向かっては言わないだろうが)。
エドワード・バーネイズは心理学者ジークムント・フロイトの甥として生まれた。彼は著書「Propaganda」にてマスメディアによる世論形成の手法を今から80年も前に記した。そして、今日のマスコミによる広報・宣伝の技術や目的は本質的に当時と変わっていない。
- 目的を明確化せよ
- 徹底的に調査を行え
- 調査で得られた結果に基づいて目標に修正を加えよ
- 戦略を立案せよ
- テーマ、シンボル、宣伝文句(キャッチフレーズ)を決めよ
- その戦略を実行するために(第三者による)組織を立ち上げよ
- タイミングと具体的なやり方を考えよ
- プランを実行に移せ